株主総会(その2)
木曜日、3年続けてJFEの株主総会に出席した。場所は今年も帝国ホテル。
JFEは02年に川崎製鉄と日本鋼管が合併してできた会社。
今年も數土社長の明解で力強く、自信に満ちた説明を聞き、すばらしい会社である
との印象をあらためて強く持った。
合併前は川崎製鉄、日本鋼管ともに業績はあまり芳しくなく、財務状態も脆弱で無配の 続いた時期があった。その2企業がここまですばらしい業績の会社に生まれ変われる ものかと思いながら今年も數土社長の話を聞いた。まれにみる合併の好例と言える。 不況の影響を受け20年度の業績は厳しいとはいうものの、売上は10%超の伸び、 純利益はほぼ2,000億円。製造業の中で有数の高収益企業である。 『企業の社会的責任(CSR)は、持続的成長を通し、納税と雇用の義務を果たすこと である』との社長の話は、今更ながら、まさにその通りだと思った。 數土社長の話は続く。 リーマンショックをきっかけにふたつのシナリオを作った。①経済環境の低迷が続く 場合、②経済環境が好転する場合。いずれのシナリオも共通で最も重要な課題は 10年先を見据えた技術開発である。これからもオンリーワン、ナンバーワン製品の 開発に邁進していく。 対処すべき課題の説明のあと、会場からさまざまな質問が出た。 數土社長はひとつひとつの質問に対し、真摯に丁寧に、冗談も織り込みながら 答えられた。いくつかの回答に対しては会場からエールを送る拍手があった。 コーポレイト・ガバナンスにもすばらしさを感じた。 質問はおそらく20個を超えたことだろう。12時前になり、これで打ち切りかと思ったら 數土社長は『あとふたつお受けします』と言われ、最後まで丁寧に答えられた。 厳しい経済環境の中、昨日は株主総会のピーク日で、多くの総会が紛糾したと 新聞が報じていた。 そのような中、JFEの総会は出席者の多くが満足のいくものであった。 年1度の株主総会は、現場を離れて長いボクには大変いい刺激になる。
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