いやー、とうとう
3月31日のブログ、『いらだつニュース』で、公認会計士の不正に対する憤りを書いた。
ポイントは、
① 粉飾決算3社に監査証明を出した大手監査法人トーマツの公認会計士7人を
金融庁が処分した。
② これらの会計士に対して、たった1~3ヶ月の業務停止処分はあまりにも
軽すぎる。
③ 社会的評価の高い資格(公認会計士・建築士・弁護士・医師等)を保有する者が
不正・不法行為を起こした場合、即刻資格を剥奪するとの厳しい規定を設ける
べきである。
このニュースを知ったとき、会計士個人の処分に終わるのでなく、所属する監査法人に
対しても、応分の処分があってしかるべきだと思った。
今日ついに、金融庁が動いた。
カネボウの粉飾決算事件にからみ、所属公認会計士が粉飾行為に加担した中央青山
監査法人に対し、業務停止命令を出す方向で最終調整に入った。
組織内に不正を防ぐ態勢が整っていなかったことを重く見て、厳しい処分を下すとのこと。
粉飾に直接関与した会計士3人については、会計士登録を抹消する。
中央青山監査法人は超大手の監査法人で、トヨタ・ソニー・新日鉄ほか5500の企業の
監査を受け持っているそうである。
ただ、今まさに企業は3月期決算の作成や株主総会の準備の真っ只中であり、顧客
企業にとってはとんでもないことである。
そのため、金融庁は7月以降に処分を行うとのこと。
監査法人が業務停止処分を受けると、企業決算を監査する法的な資格を失い、顧客
企業との契約がいったん途切れるそうである。
結果、中央青山にとっては大規模な顧客流失につながる可能性がある。
やっと、これで監査法人がかかえていた積年の膿が絞り出される。
しばらく前、大手建設会社が談合からの離別を宣言した。
長年の慣習・癒着・馴れ合いがあちこちで暴かれ、訴追され、真面目にこつこつやって
いる人たちが正当に報われる社会になることを切に願う。
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