初めての静岡
以前からカミサンに『静岡に興味のある、とろろ汁を食べさせるお店があるので行こう』と
誘われていた。『とろろ汁を食べにわざわざ静岡まで、なぜ?』と思っていたため、ずっと
生返事をしていた。
『今回どうしても行きたい』ということで、行ったことのない静岡でもあるし、それじゃと
観念し、とろろ汁のお店、『丁子屋(チョウジヤ)』に行くことになった。
初めての路線なので、ゆっくり東海道線の在来線で行くことにした。
熱海から静岡まで、1時間20分。
車内の路線図を見たら、東海道五十三次の宿でなじみの地名がいろいろある。
吉原、蒲原、由比(旧 由井)、興津、藤枝、金谷・・・・
そういえば、藤枝から東京 丸の内まで新幹線で通っていた仲間がいた。藤枝は静岡より
もっと先なんだ。よく通ってきていたものだ。定期券をなくしたら大変なことになると
よく言っていたが、そのとおりだ。
曇り空で富士山がまったく見えなかったのがとても残念だった。天気が良ければ、
吉原から興津あたりは冠雪した大きな富士山がバッチリ見えて、最高だったろうに。
静岡駅に着いたら、12時半をまわっていた。
駅の案内所で丁子屋を聞く。有名のようでチラシが用意してあった。
バスで20分。降りて店に入るとスゴイ行列。
朝掘りの筍を売っていた。車だったら買っただろうが、
道中とても持って歩けないので諦める。
このあたりは、五十三次の鞠子の宿だったそうだ。
由緒あるお寺や散策道があるようだ。
行列に並び30分以上、やっと膳が運ばれてきた。
麦ゴハンと自然薯(山芋)の味の方は、まずまずだった。
カミサンの勧めで、むかご(山芋の芽)揚げをいただく。(写真右)
食事のあと、今まさに旬の新茶を買って、バスで静岡駅へ戻る。
駅でバスを乗り換え、20分くらいのところにある登呂遺跡へ行く。
昔歴史で習った弥生時代の遺跡、復元なのは当たり前だが、重々しさがなく、少々
興ざめした。公園の一角にあり、そばでは子供たちが野球をしていた。
その点、公園の奥にあった『芹沢銈介美術館』は
なかなか良かった。カミサンは知っていたが
私は、芹沢銈介という名前は初めて聞いた。
昭和30~50年代に活躍した静岡生まれの
型染という染色の専門家で、人間国宝の方で
ある。すばらしい色づかいと絵模様の作品が
たくさん展示されていた。
我が家の座布団の図柄で見覚えのある作品もあった。
駅まで戻り、食事をし、帰宅したら9時半。
心地よいぶらぶら旅だった。
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