映画「インビクタス/負けざる者たち」
映画評を見て、面白そうなので観に行った映画。「インビクタス/負けざる者たち」
クリント・イーストウッド監督作品。
定年後観たイーストウッド監督映画はこれが5作目。
硫黄島を舞台にした2部作、「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」、それに
「チェンジリング」と「グラン・トリノ」
「インビクタス/負けざる者たち」はGooのポイントが87点だけあって、いい映画だった。
ただ、ボクの5作品の中のベストは「チェンジリング」
「インビクタス/負けざる者たち」の原題はInvictus. 辞書を引いてもInvictusは出て
こない。
1994年南アフリカ共和国初の黒人大統領に就任したネルソン・マンデラ氏が主人公。
南アでは白人と非白人の人種隔離政策(アパルトヘイト)が長い間続いてきた。
マンデラ氏は若いころからずっと反アパルトヘイト運動に取組み、1964年国家反逆罪
終身刑で、26年間の長きにわたり刑務所に収監された。マンデラ氏が収容されていた
ケープタウン郊外の刑務所の牢獄が作品の中で出てきた。
1990年に釈放されたあと、1994年に南ア史上初の全人種参加選挙が実施され、
大統領に選ばれた。
マンデラ氏は民族和解・協調を呼びかけ、アパルトヘイト体制下での白人・黒人との
対立や格差の是正、黒人間の対立の解消、経済不況からの脱出に尽力した。
ただ、新生国家の船出には多くの問題があった。ある日、ラグビー南ア代表の試合を
観戦したマンデラ氏の頭の中で何かが閃いた。南アではラグビーは白人が愛好する
スポーツで、黒人にとってはアパルトヘイトの象徴。しかし、1年後の1995年に南アで
開催されるラグビーのワールドカップで南アのチームが勝てば、それが人種間の和解に
つながるかもしれない…と。
マンデラ氏は、「黒人が白人に仕返しをするのではなく、共に新しい国家を造ろう」と
訴える。そして白人たちが愛していたものを取り上げるのは逆効果と考え、ほとんどが
白人というラグビーチームを応援する。
そして、95年に南アで開催されたワールドカップでは・・・
マンデラ大統領役の主演のモーガン・フリーマンは好演だった。風貌はマンデラ氏に
そっくり、それにきっとマンデラ氏の話し方もこうだっただろうと思わせるしゃべり方。
映画が終わったあと席を立つ人ははほとんどいなかった。エンディングで流れる曲が
すばらしかった。
映画の副題は『ひとつの願いがほんとうに世界を変えた物語』
マンデラ氏はまさにそのような人であったのだろう。
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