運転免許証の思い出
77歳になった今年、運転免許証は迷うことなくこれで終りと決めた。
免許を取ったのは大学に入学した年の夏休みだから、ほぼ60年前。
大学に入り、先ずやりたかったことは、大人になったことを実感するために
自動車運転免許証を取ることだった。
親父に頼み、お金を出してもらい、1年生の夏休みのほとんど教習所通い。
当時、岡山県には自動車教習所はできたばかりで、1カ所しかなかった。
自宅の倉敷から汽車に乗り、岡山に出て、教習所のバスで1時間以上かかった。
それ以前は運転免許実技試験は、日曜日、通っていた中学校のグランドの地面に
縄のロープを張り、ロープを踏まないで通れば、実技試験はパスした。
学科試験があったのかどうかはわからない。
大学3年生のときだった。夏休み前にオヤジがポンコツ車を買ってくれた。
2~3万円だった。
夏休み、小中学校の仲間のカッチャンとケンさんと3人で神戸の下宿まで行こうということになり
3人で倉敷を出発。
当然のようにボロ車は途中で何度もエンコ。
よく覚えているのは、倉敷を出て国道の最初の坂道、もずがはなの坂でストップ、2人が降りて
後ろから押して、途中も何度も停まり、降りて押しの連続だった。
姫路の町中の道で停まったときが一番きつかった。
何時間かかったか覚えてないが、夕方やっと神戸の下宿に到着。
着いてすぐ行きつけの銭湯に行った。
3人とも真っ赤にやけ、風呂の中で「ボッケイ焼けたのを!でえれー、ハシルー
(ものすごく焼けた。めちゃめちゃヒリヒリする)」と大きな声で話したのを覚えている。
神戸では、六甲台の大学に行った以外、どこに行ったか覚えていない。
60年経った運転免許証は、来年5月で期限切れ。
あと9か月。
これで免許証は返納する。
一番残念なのは、テニスに行けなくなること。
コートは車で20分以上かかる場所にあるので仕方ない。
30歳半ばにはじめたテニス、多くの仲間と別れることになるのが心残り。
あとは、自転車で15分くらいのところにある壁打ちができるところへ自転車で行こう。
買物は近くの西友へ自転車で。
あとは、電車かバスに乗れば、だいたいどこへでも行ける。
終焉までまだまだ大丈夫そうだ。
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