講演「日本の心・抑制の美」
地元のコミュニティ センターで行われた元NHKアナウンサーの杉山邦博さんの講演を
聴きに行った。
地域でやっている「社会を明るくする運動」に招かれ「日本の心・抑制の美」をテーマに
杉山さんは2時間講演された。
「社会を明るくする運動」講演会には初めて参加したが、今回が68回目の講演会
とのこと。長い間、地道な活動をされている事務局関係者の皆さまに心から感謝。
さすが、元アナウンサー、88歳の歳を感じさせない迫力と説得力で2時間話され
200人以上の聴衆はその話に引き込まれた。
演壇にはあまり立つことなく、演壇から降りて前方席の前に立ち、マイクを持って
ときどき会場を回り、とても88歳と思えない立ち振る舞いに魅了された。
定年退職後、多くのセミナー、講演会に参加したが、その中で文句なしにベスト。
話はテーマである「日本の心・抑制の美」からはじまり、杉山さんがNHK在勤中長い間
携わってこられた大相撲にまつわる話に多くの時間が割かれた。
冒頭、白板に「潔さ」「抑制の美」と書かれた。
その例として小錦の話がいろいろ出た。特に小錦が東北、阪神淡路大震災でいかに
被害者の方々に寄り添ってきたかが語られた。
その他、さまざまなボランティア活動に触れ「家族を大切にしない人はボランティアを
語る資格なし」と。
先代若乃花とは酒を酌み交わした仲、白鵬とも昵懇であることなども話題になった。
放送の実況に関わっていた栃若時代、その前の双葉山が69連勝の末、安芸の海に
敗れた取り組みなどが熱く語られた。
最近の相撲では、白鵬の連勝を63で終わらせた稀勢の里戦をまるで両者の取り口を
実況で聴いているように克明に語り、88歳、まったく衰えずとの力強さを感じた。
最後に「出会いは人生の道しるべ」と。
終わったあと、拍手鳴りやまず、しかも何度も。
少しでも、杉山さんの生き方に近づければいいなぁ、と思いながら会場を後にした。
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