映画「日本と原発」&講演
知り合いに誘われて、日曜日、横須賀勤労福祉会館に、映画「日本と原発」を観に行き、
映画監督の講演を聴いた。
監督は弁護士の河合弘之さん。1944年生まれ、71歳。
映画のキャッチコピーは、
「なぜ、弁護士がドキュメンタリー映画を作らなければならなかったのか」
「丸2年の歳月をかけて、弁護士二人がその眼で、耳で確かめた原発の真実とは」
まさにその通りの映画だった。
河合さんは挨拶で、
※原発反対を唱えている小泉元首相のお膝元であり、米海軍の原子力空母ドナルド
レーガンの寄港地でもある横須賀で話す機会ができて、うれしい。
もしも、首都圏に寄港するドナルド・レーガンに何か起きれば、浜岡原発の比ではなく
首都圏は大変な状況になる。
※原発をなくす主張をするためには、知識と論理武装が必要。その思いから眼で見、
たくさんの人たちから話を聴き、それらをもとに、経験のない映画製作に取り組んだ。
※原発推進の根底にある”原発ムラ”をあらためて知り、利権にむらがり、利権をむさぼる
組織の実態を垣間見た。原発は、まさに日本の政治と経済の権化。
※これまでに自主上映1000回、6万5千人の人たちに観てもらった。上映会をやって
欲しいとの依頼は引きを切らない。
※これから作ろうとしている第2作は「日本と自然エネルギー」
映画製作のため、これからドイツ、デンマーク、カルフォルニア、アブダビ、アイルランドに
撮影に行く予定。「自然エネルギーの活用」、これらの国に出来て、なぜ日本でできないのか。
※原発のある地元に働きかけ、再稼働を押さえ込む活動にも参加する。
関西電力高浜原発の再稼働をめぐり、福井地裁の樋口裁判長は「原発再稼働の可否を
決める新規制基準は緩やかすぎ、合理性を欠く」と指摘し、住民らの訴えを認め
運転を禁じる仮処分決定を出した。新基準を満たしても安全性は確保されないと判断し
政府の原発政策に根本から見直しを迫った。
※映画製作の思いは、①ひとりでも多くの人に見てもらい、隠されている真実を知って
欲しい(中学生でもわかる内容にするよう心がけた)、②裁判官にも見てもらい、実態を
認識して欲しい
最後、監督の河合さんは、廃村になった飯館村の話をし、飯館村のすばらしいふるさとが
偲ばれる村歌を歌い、講演を終えた。
2時間15分と長い映画ではあるが、福島原発事故の実態、インタビュー、討論、見解などを
織り込んだドキュメンタリーなので時間の長さは感じなかった。
全国で主に公的機関の施設を借りて自主上映が続けられるということなので、もし近くで
上映の機会があれば、多くの人に観ていただきたい。
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