プリウス リコール
我が家は8年前、当時第2世代だったプリウスを買った。
車に乗るのが、そもそもあまり好きでないため、8年たった今も走行距離は
2万3千キロ足らず。エコカーの役目をはたしていない。
先週木曜日、「プリウスやカローラなど、トヨタが150万台リコール。国内の一度の
リコール届け出としては過去最多」と報じられた。
同じ日、トヨタの販売店から「お詫びとお願い」の手紙が届いた。
リコールの原因は、駐車場での車庫入れ時や低速でカーブを曲がる時にハンドルを
回しても車輪が向きを変えなかったり、異音がするトラブル、とのこと。
これまでに事故の報告はないということで、どうせ乗ってないのだから急ぐ必要は
ないと思ったものの、いくぶん気になり、20年来の付き合いのある販売店のSさんに
電話し相談した。
『どうせ修理する必要があるので、お手数をおかけし申し訳ないですが、とにかく
持ってきてください』とSさんから言われ、翌日販売店に持って行った。
Sさんがいろいろ話してくれた。
①ハンドルの回転を前輪に伝える継ぎ手に使われている鉄製の歯車が設計ミスで
強度が足りなかったことが原因、②歯車の部品メーカー3社のうち、1社の製品に
問題があった、③部品の共通化が進んでいるためリコール対象台数が増えた、
④国交省の罰則強化、および8年前の三菱自動車のリコール隠しを受けて、
メーカー各社がリコールへの対応を厳格化させているため、リコール台数が
高止まりしている。
修理には1時間以上かかった。
新聞を読みながら待っていたら、Sさんが数度来て、車買い替えのアプローチ。
これまでSさんには、『知ってのとおりの使用状況だし、車はもうこれが最後。
なくなってもことさら問題ないし、必要なときにはタクシーを使う』と何度も話していて
彼もわかっているものの、セールスしたいのは人情。
勧める車は、以前同様アクア。アクアに乗り換える道理がボクにないことはわかって
いるんだが、アクアがいま幅広い年齢層に受け入れられていることを力説していた。
そういえば、沖縄の娘宅でも最近アクアに替えたと言っていた。
Sさんに言った。『リコールはメーカーにとっては大打撃。お客も迷惑。だけど販売店
にとっては、黙っていても客が来てくれる絶好のチャンスだね』
Sさん、『正直言って、まったくその通りなんです』
そのうちSさんは商談メモと書いた見積もりを持ってきた。
『走行距離2万3千で問題もないので、30万で下取りできます。187万でアクアへの
乗り換えができます。今のプリウスはディーラーの店頭に並べば、60~70万の
値はつくでしょう』
『ごめん、悪いけど興味ないねぇ。プリウス、あと5年くらい乗って、廃車処分かなぁ』
で話は終わり、リコールの修理も終わった。
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