民事裁判控訴審判決
7年前、交通事故で息子さんを亡くした知り合いのMさんの控訴審裁判の判決が
昨日東京高裁で言い渡された。
Mさんの裁判は一審からずっと傍聴していて、昨日は7回目の傍聴支援だった。
事故を扱った警察の初動捜査が極めて杜撰で、結果作成された実況見分調書は
いい加減極まりなく、Mさんは大変な時間とエネルギーと費用をかけて、科学的な
検証を続け、事故原因の解明に取り組んできた。
客観的に見て、どう考えてもMさんの導き出した論理が正しいと思える主張を
一審の裁判官は認めず、杜撰な捜査で作成された実況見分調書を追認し、
息子さんにも非があったと認定した。
当然、判決を不服とするMさんは高裁に控訴した。
Mさんは控訴審に向けて、より深く事故原因を調べ、より強固な論理立てをし、
実況見分調書の矛盾、誤りを克明に糾した。
昨日はその控訴審の判決法廷であった。
結果は、控訴棄却。
裁判長の発言は、実質10秒。
『控訴を棄却する。控訴費用は控訴人の負担とする。内容は判決文を読んで
ください』
高裁の裁判長も実況見聞調書に異をとなえることなく受け入れ、正当性を追認した。
残ったのは、ただただ怒りだけ。
裁判の判決は問答無用である。
判決を受け入れざるを得ない悔しさは、いろんな知り合いの裁判を傍聴して、
どれだけ味わってきたことか。
この日は午後1時15分から、何とひとりの裁判官が12の裁判の判決をすべて
言い渡すという、常識ではとても考えられない裁判の進行であった。
Mさんの判決は二番目。
一番目は、遺族が労災補償を申し立てた国家賠償訴訟であった。
法廷がいっぱいになる数の傍聴者がいたが、この判決も控訴棄却。
こちらの判決言い渡しも瞬時で終わり。
まったくやり切れない。
まるで『一丁あがり』、ひとりの裁判官が12の判決を同じ時間帯に言い渡す、
本当にひとつひとつの訴えに真摯に向き合ってきた結果なのだろうかと思わざるを
得ない。
12の控訴審裁判のすべての控訴人が身魂をなげうち、全身全霊を傾け、この日の
この時間に臨んだことを、裁判官たちは少しでも理解しようとしたのであろうか。
Mさんの判決言い渡しが終わったあと、弁護士も交え、Mさんと傍聴者で議論した。
Mさんは『到底受け入れることはできない。最高裁に上告する。一度作成された
実況見分調書が間違っているといくら主張しても見直そうとしない、裁判所の
権威主義を追求していく』
これからもぜひ応援を続けたいとの気持ちを強く持った。


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