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2009年11月12日 (木)

事業仕分け

昨日からはじまった来年度予算要求のムダを洗い出す「事業仕分け」が連日トップ

ニュースで取り上げられている。

『よーし、やってくれている!』との、痛快な思いでニュースを見ている。

官僚の度重なる不祥事に辟易としている国民は、胸のすく思いで作業の進捗を注視

している。

夕刊に仕分け人の意見が出ていた。

『補助金を使って、地方のまちづくりに国が関与する必要はない。自治体にとっては

大きなお世話だ』

『こども未来財団は典型的な天下り財団の例。高額な役員報酬。(天下り理事長の

年間報酬は1635万円)。国が拠出する300億円の基金を全額国庫に返納すること。

基金は”無駄の温床”、”天下りの温床”』

『基金を全額返納した後、一部の公益法人については廃止を含めてあり方を見直す

べき』

あらためて知ったが、官僚にとって基金は、まさに美味しい”埋蔵金”!

衆人、マスメディア取材の面前で、仕分け人は各省庁の「聖域」に踏み込み、「廃止」を

連発。溜飲の下がる思いだ。

これだけでも民主党に替わった意義は十分にある。

ボクは97年から3年間、通産省の外郭団体に出向したことがある。

税金のムダづかいということで例に引くわけではない。

3年間の活動のテーマは、『ITを活用し、活力ある高齢社会の実現』

今でこそ目新しいテーマではないが、10数年前は斬新な社会的課題であり通産省も

結構力を入れていた。

3年間の在任中、国の予算の獲り方、使い方、これまで縁のなかった人たちとの付き

合い(役所の職員、自治体の職員、同業他社の人たち、大学の先生、団体職員・・・)

いずれも新鮮で貴重な経験だった。

翌年度の活動予算獲得のため様々なテーマを考え提案し、通産省の担当者としばしば

議論した。

話では聞いていたものの、実際にキャリアとノンキャリアの処遇の違いを知ったのも

驚きだった。

国家公務員試験Ⅰ種に合格したキャリアの人たちは、Ⅱ種試験合格者のノンキャリア

の人たちとは、ポジション、職責、権限、昇進に大きな違いがある。

当時、ノンキャリアで課長に昇進する人はいなかったのではないだろうか。

とにかく課長の権限は絶大であった。課長の下に、課長代理と課長補佐がいて、

課長代理はキャリアであった。

特徴的だったのは、キャリア官僚の異動の早さ。1~2年で異動し、しかも通産省内

だけでなく、他省庁との異動が全く珍しくなかった。いろいろな役所でいろいろな職種を

経験させることが狙いで、当時の課長は大蔵省、課長代理は警察庁の出身だった。

課長の上は局長。

さすがこれがキャリア官僚かと思うこともよくあった。例えば、たしか32歳だった課長

代理は着任早々出席した会議で、内容を十分に把握した上で見事に自分の意見を

述べる場面に何度か遭遇し、これはただ者ではないと思った。

キャリアは皆、自分たちが国を背負っているとの気概を持って仕事に取り組んでいる。

ただ、こういう姿勢裏腹に傲慢さを醸成する。

当の課長代理は1年ちょっとで東北の某市の税務署長に異動した。

キャリアは結束も強かった。毎週通産省全体のキャリアが集まり、たしか法令審査会

と呼ばれる会議が行われていた。官僚の重要な仕事である各局・各課の作る法律を

キャリア官僚全員で審議する場であったのだろう。

こういう”純粋培養”過程を経てキャリア官僚は強力な権限を持つようになり、それが

自省庁内に”聖域”を形成していくことになる。”基金、”天下り”はその発露と言える。

話を「事業仕分け」に戻す。

仕分け人の指摘に対し、防戦一方だった局長ほか官僚幹部は全員、これまでの権益、

聖域を守ることはもうできないと戦々恐々であろう。ただ、必死になって巻き返しを

図ってくることは間違いない。

民主党幹部が言っている「革命的改革」がまさに起きつつある。

このことは国民にとっては、目隠しされていた覆いがサッとはずされ、視界がパッと

開けた感じである。

ボクが選ぶ今年の流行語大賞は、文句なしに”事業仕分け”。

「事業仕分け」はまだまだ続く。ワクワクしながら成り行きを見守っていきたい。

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コメント

私もネットで見ています。
面白いと言うより、よくこれだけバカな役人を育てることができたなと、あきれ返りながら見ています。巻き返しが起きればたいしたものですが、おそらく狙いはスキャンダルしかないでしょうね。
今までの密室が、体育館になっちゃうんですからね。

それにしても3バカ坊ちゃま総理が続いてくれたお陰ですね。
頭のいいキャリアは、こんな錬金術に頭を使っていたんですね。
ヨイショすればいい思いがつくづく続けられたはずだったのになあ~~~。
一人じゃできないから、今度は「皆でやろうぜ!」が笑えます。
熱血官僚の巻き返しこそ期待したいですね。
国民のためにやってくれるのなら!

コメントありがとうございました。
ボクが選ぶ今年の流行語大賞は、文句なしに”事業仕分け”

>今までの密室が、体育館になっちゃうんですからね。
これいいですねぇscissorscoldsweats01

霞ヶ関の連中が毎日毎晩右往左往している姿が目に浮かびます。
事業と金を取り上げられた役所の人間は何をするんでしょう?
パソコンでゲーム?

”過去官僚”たちが「うまく逃げ切れた」とほくそえんでいると思うと
無性に腹が立ちます。

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