ニュージーランドの旅(3:NZ紹介)
旅程に入る前にNZそのものについて簡単に触れておきたい。
日本に比べNZの歴史は新しい。先住民であるマオリがNZに移住してきた
のは13世紀末で、人間が住みはじめてまだ800年程度の国。
キャプテン・クックが初めてニュージーランドに上陸したのは1769年。
たった200年ちょっと前である。
その後1800年代に入りヨーロッパからの移住が活発になった。
地名の多くにマオリの由来が残っているものの、大半の地名はヨーロッパ
主にイギリス系の名前がついている。
羊、馬、牛はヨーロッパ人が持ち込み、現在のNZの酪農のベースを作った。
動物ということでは、熊・狼・へびのような動物は一切いない島である。
この点オーストラリアとまったく違う。
クライスチャーチで見た博物館はNZの歴史がよくわかりすばらしい博物館
だった。
街中でマオリの人たちを見かけることはほとんどなかった。
また、オークランド・ウエリント・クライスチャーチのような都会ではアジア人
(特に観光客と思われる人たち)を多く見かけたが、地方の街や田舎では
住んでいるのはほとんどがいわゆる白人である。
先住権があるから当然とは思うものの、海や湖が一望できるすばらしい
場所には白人が住み、オーストラリアに駐在していたころしばしば思った
アンフェアさをNZでも感じた。
NZはエコロジーの徹底した国で、とにかくクリーン。また核とは無縁の国。
物価は一般的に高いと感じた。
GST(Goods&Services Tax)と言われる日本の消費税に相当する税金が
12.5%だからなのか。
それと産業があまりなく(中心は酪農業と観光)、この点も物価に影響を
与えているのだろう。
例えば、ガソリンは最近の高騰が物議をかもしている日本の値段よりも高い
くらいだった。バス代も高かった。車がなければ生活できないNZでは厳しい
だろうなあと思った。
社会福祉ということでは泊まったB&Bで一度年金の話をしたことがあった。
65歳にならないと年金はもらえず、もちろん個人個人で違うものの、大体
月20万くらいとのことだった。
お世話になったB&Bの夫婦は大体我々と同年代で、子どもたちが成長し
家を離れ部屋が空き、人と会うのが好きという夫婦ばかりだった。
彼らの生活ぶりは概して質素に思えたが、日本に比べいろんな意味で
ゆとりと豊かさを感じた。
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