株主総会(2)
企業の株主総会の集中日は昨日だった。
話題になった外国投資ファンドvs企業の対決はファンドが惨敗で終わったようである。
ただ、この対決は今後ますます熾烈なものになっていくことだろう。
株主総会はシャンシャンで終わるものでないとの認識が企業側に定着していけば、
本来そうであるべき緊張感のある株主との関係が築かれていくものと大いに期待する。
そのような中、一昨日鉄鋼メーカのJFEの株主総会に出席した。
JFEは2002年に川崎製鉄と日本鋼管の合併でできた会社で会社の名前が英語表記
であることもあり、まだ一般には名前があまり浸透していない会社ではないかと思う。
JFEには大学の寮の1年先輩がふたり役員でいた。ひとりは副社長(現在監査役)と
もうひとりは監査役(現在は退任)。
飲み会でふたりの話を聞いていて勢いのある良い会社だなぁと思い、去年株主に
なった。
株主総会で議長を務めた数土社長はとても好感が持てた。
先日出席した富士通の総会に比べ説明時間は少なかったものの、多くの時間を質疑に
割いて、ひとつひとつの質問に真摯に、ときに冗談を交えながら応対され参加者の
満足度は高かったものと思う。
会社の業績が大変好調で、株価も順調に伸び、自信に裏打ちされた勢いが感じられ、
そのことが確たる経営信念と余裕に結びついているように感じた。
JFEホールディングの売上高は3.2兆円。純利益は1割弱の3千億円。
配当額も合併時から比べると大きく伸びている。
あとで配布された資料を見ると、配当性向の目標が25%ということだからスゴイ。
それに比べれば、先日の富士通の配当は低く、配当性向の目標値を質問者がしつこく
求めたが具体的な返答はなかった。OBのひとりとして残念に思う。
総会参加者数もおそらく富士通の1.5倍くらいではなかったろうか。
好調な企業には応援団がつく証左を見たような気がした。
加えて、昨今まさに話題のM&A対策、『大規模株式買付け行為対策』がしっかり
できているのではと思った。
もっとも、鉄鋼業界はミッタルがアセロールの超大型買収をやり、特に新日鉄は
ミッタル対策に躍起のようで、つい先日も松下電器と三菱重工との株式持合いが
決まったことが報じられていた。
あまり書きたくないが、M&A対策についても富士通の株主総会でも質問があり、
社内ではもちろん対策は取られているものと思うが、総会での回答は必ずしも満足の
いくものではなかった。
先輩の監査役のMさんは壇上で2度発言された。
また多くの参加者の中、昨年まで監査役だった先輩のSさんにばったり会い、身近さを
感じた株主総会であった。
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