交通事故関連ニュース
昨日交通事故に関連した注目すべきニュースがふたつあった。
ひとつ目は、『自動車運転過失致死傷罪』の施行がはじまったこと。
ブログで何度か書いたが、昨年9月に起きた川口市の保育園児4人が亡くなった
事故の遺族のおひとり福地 禎明さんと署名活動のお手伝いしたことをきっかけに
知り合いになった。
福地さんたちは、加害者の処分があまりにも軽い現行法の改定を事故後ずっと訴えて
こられ、結果、『自動車運転過失致死傷罪』が新たに設けられた。
このことはたびたび新聞、テレビで報じられた。
昨日からいよいよ、『自動車運転過失致死傷罪』の施行が始まったのである。
福地さんに昨日朝メールを送ったら返事が届いた。
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※ 送信メール
絶望のどん底の中、福地さんたちが血の滲むような思いで行動を起こさた結果、
自動車運転過失致死傷罪が改正刑法に盛り込まれ、本日から施行されるとの
ニュースが今朝報じられていました。
たった2年のプラス。望んだ量刑にはほど遠い結果ではありますが、福地さんたちが
たった2年のプラス。望んだ量刑にはほど遠い結果ではありますが、福地さんたちが
投じられた”石”は大変大きな波紋となり、世論を動かし、磐石の法曹界を揺さぶり、
波紋は最終的に基本法である刑法改正まで達しました。
そのような思いで今朝のニュースをみました。
そのような思いで今朝のニュースをみました。
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※ 受信メール
今日から施行、非常に複雑な思いです。一見少なからず法律が変わりました。
しかし、ご存じのとうり量刑引き上げ以外に大きな問題点が有ります。
それは「過失刑」に対する「起訴率」の異常な低さです。
年間90万件の人身事故に対する起訴率は全体の僅かに9.97%、その内の
90.84%が略式起訴です。(昨年の調べ)
つまり、よほど悪質かつ、重大な結果であり、条件が揃わないと起訴すらされない
ケースが多々あるのです。報道各社にも伝えましたが、残念なことに報道されて
おりません。
昭和43年に「過失刑」は2年の引き上げと共に起訴率を60%(!)以上にしました。
その結果40%の死傷者の削減に成功しました。法務省と検察庁は文字どうり、
「厳罰化」としたのです。
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昨日のもうひとつのニュースは、昨年8月に福岡で起きた飲酒運転の車に追突され
幼児3人が亡くなった事故の初公判が行われたこと。
事故後、泥酔状態を隠そうとした卑劣極まりない加害者にもかかわらず、この男は
『飲酒は間違いないが、正常な運転が困難になるほどではなかった』と、危険運転
致死傷罪について否認した。
とんでもない!
泥酔状態で悲惨極まりない事故を起こしたことに加えて、自分の犯した大罪を
いさぎよく認めないこの22歳の男、到底許せない!
何度もテレビで報道されたあの可愛いさまっさかりの3人の子供さんたち、それに
遺されたご両親に対し、この男はどうして思いがいたらないのか。
何としても危険運転致死傷罪で厳罰に処して欲しい。
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偶然なのか意図的であるのか分かりませんが、自動車運転過失致死傷罪の施行日が飲酒運転福岡3児死亡事故と重なりました。驚いたことにフジテレビ「ニュースジャパン」が福岡の事故で自分のコメントを求めて来ました。何かの役に立てればと思い取材を受けて当日に僅かですがコメントが流れました。残念ながらカットとなりましたが「現在、考えられる最高刑を科す必要がある。」とコメントしました。この「事件」は
今後の厳罰化を占う非常に重要な「求刑、判決」になると思われます。
投稿: 福地禎明 | 2007年6月14日 (木) 00時02分
おっしゃるとおりです。
今後の厳罰化の行方を占うことに加え、危険運転致死傷罪の
適用ハードルに対する裁判所の判断を確認する非常に重要な
裁判です。
とにかく何としても現行法が許す最高の厳罰刑に処されることを
願っています。
投稿: 花房 孝典 | 2007年6月14日 (木) 08時17分