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2007年5月11日 (金)

映画『バベル』

話題の映画、『バベル』を観た。

『バベル』が話題になったのは映画そのものだけでなく、出演した女優の菊地凛子が、

最終的には選にもれたものの、アカデミー賞の最優秀助演女優賞候補にノミネート

されたためであった。

行き場のない愛を抱えた3組の男女の物語が、最後にたったひとつの出来事によって

緊密に結びついていくという手際は鮮やかだった。

モロッコの山岳地帯に住むベルベル人の父親は、知り合いから譲ってもらったライフル

銃を幼い息子たちにジャッカルからヤギを守るために使えと渡す。

アメリカ人の若い夫婦は、亀裂の入った関係を修復するため、バスでモロッコを旅行

している。

そのアメリカ人の子どもたちを預かっているベビーシッターのメキシコ人女性は、息子の

結婚式に参列するため、国境を越えてメキシコまで行こうとしている。

母を失い、父とふたりで暮らしている東京の女子高生は、聾唖であるということだけでは

ない孤立感を抱えている。

この4つの物語が、どこからか飛んできた弾丸にアメリカ人の妻が肩を打ちぬかれた

ことで、一気に高速回転していく。原因が結果となり、結果がまた原因となって世界の

さまざまな場所で生きる人々の運命が交錯していく。

見知らぬ人々が、小さな偶然で思いもかけない繋がりを持っていく。

その構成は見事である。

その上、各地の空気、匂いさえも感じさせる映像もすばらしい。

内容は重いが、見ごたえのある作品だった。

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