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2006年9月29日 (金)

熱海市長、施政方針演説

熱海市役所本会議場で行われた新熱海市長 斎藤栄さんの施政方針演説を傍聴した。

議会を傍聴するのは初めてである。Atami_005_1

傍聴券をもらい議場に入る。       

傍聴席は、市民とマスメディア記者で

予想通りいっぱい。来場者は圧倒的に

シニア。

となりに座った人が『平素の議会は

傍聴者はほとんどいません』と。

斉藤新市長への期待の大きさを

物語っている。Atami_007

斉藤市長が登壇。                    

『多くの市民の支持を受け、その

負託に応えるべく、身の引き締まる

思い』との冒頭挨拶から始まり、

『かつての熱海の面影はなく、

どんどん閉鎖されていく旅館、

どんどん増えていく市の借金・・・・

多くの市民がこれからの熱海に大きな不安を抱えていることを、選挙活動を通して、

強く実感した』

『なぜ熱海はここまで衰退したのだろうか。私は熱海に住む人たちの心の壁が

衰退の原因でないかと考える。熱海で生まれた人たちと転入してきた人たちの間の

市内の中心部に住む人たちと他の地域に住む人たちの間の壁。地縁・血縁などに

より生ずるしらがみ。心の壁は是々非々をもってオープンに論議することをよしとせず

自分だけが得をすればそれでよいとしたきらいがあったのでないかと思う』

『しがらみを断ち切り、勇気を持って決断していく。熱海を変えて欲しいとの期待に、

先入観のない新鮮な目で市政のすべてを見直す。今年度を熱海改革元年としたい』

『そのため、以下の3点プラス財政再建を最重点課題として取り組んでいく』

 ■効率的で開かれた市政の実現

   行政と市民が向き合う市制を目指す。そのために情報公開の徹底(市長の

   交際費をインターネットで公開するなど)。タウンミーティングの開催。

   市政は市民向けサービス産業。(市役所の窓口の土・日曜日開庁など)

 ■歩いて楽しい観光地・熱海つくり

   市民と市長が参加する街つくり委員会を通し、街つくり基本構想の策定。

   観光専門家・市民を入れた観光戦略室の設置。

 ■住みたくなるまち・熱海つくり

   市民のみならず首都圏を中心とした人たちが住みたくなる街つくりを目指す。

   熱海体験プログラム、定住相談窓口の設置、若い人向け子育て支援など

 ■財政再建

   市税収入は減少、借金は増大。

   新庁舎の建設は見直す。一過性イベント、補助金メニューも見直し・整理する。

   行政のスリム化の徹底。市長の退職金廃止。

心の壁を取り除き、是々非々でことにあたり、情熱とエネルギーを傾注し、難局に

立ち向かっていくとの決意表明があった。

たしかに熱海の状況は酷い。

過去4年間で、観光客は100万人以上減少、10億円を超える借金増、特に青・壮年

世代の熱海離れにより減り続ける住民の数、高まり続ける市民の不安・・・

8月末、熱海の象徴的なホテルのひとつであった創業45年の西熱海ホテルが

閉鎖した。

熱海の置かれた状況は危機的状況であると言っても過言でない。

前市長だけの責任ではないのであろうが、前市長が3期12年間でつくったツケを

返していくことは、斉藤市長には大変お気の毒であるが、並大抵なことではない。

斎藤市長の所信表明のポイントは、『改革』と『財政再建』であった。

『財政再建』ということで言えば、私は7月に滋賀県知事に就任した嘉田由紀子さんの

『もったいない』精神を市職員の行動の基本にすえるべきだと考える。

斉藤市長が言われるとおり、『市政は市民向けサービス産業』である。

言わずとしれて、市の職員の使う金はすべて税金=公費である。

いま世の中をにぎわしている岐阜県庁スキャンダルに代表されるよう、自分の稼いだ

金でない金を扱うため(ここが民間人と大きく違う)、多くの役所の職員は

『もったいない』精神を持ち合わせていない。また、そのような教育も訓練も受けて

いない。彼らの行動の基本は、予算を獲ること、獲った予算をすべて使うことである。

全国すべての行政職員に、嘉田知事の『もったいない』精神を持たせる必要がある。

熱海市役所でも、『もったいない』キャンペーン、『もったいない』を実践したトップ3表彰

など、『もったいない』を組織全体に徹底・浸透させる活動をやってはどうだろうか。

これから難局に立ち向かっていく斉藤市長は大変なことであろうが、しがらみを

乗り越え、積極果敢に市政改革に取り組んでいただきたい。

市民のひとりとして応援を続けていきたい。

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コメント

今から約20年程前、熱海のビジョン構想の策定に関して民間団体の
専門の長として担当したことがあります。そのときはバブル初期
でもあり、私達も当時そのムードの中で構想案をつくりました。
それらの中のいくつかは、かなり似た形で実現しています。
しかしそのころ問題と指摘されていたことは、バブルの崩壊により
もっと凄まじい結果に進展しました。
しかし私はその策定時以後の全国各地の情勢や、国際的な情勢。
そして様々な検証により、熱海についてもいままでと違った角度から
考えていくべきではないかと考えています。
つまりそれは、従来の温泉旅館にすがった理念から解き放された
理念への変換を意味します。(勿論温泉旅館も大事ですが)

確かに戦後まだリゾート地が少なくない中で、熱海は最高年間
宿泊者数450万人前後の時代もありました。それをサポートする
ための関係者も全国から集まってきました。(流れ者も多かった)
その当時将来熱海市の人口は10万人に迫るだろうと言われて
いました。しかしそのビジネスモデルはもう過去のものなのです。
それは私達自身の遊びに対する行動を考えればわかることです。

当時、その熱海の魅力は、大半が実は売春や当時規制の
強かった猥褻8ミリ映写会等のオトナの遊び場であったことも
忘れてはならないと思います。つい「昔の熱海」として綺麗に
見がちですし、このような歴史は伏せるべきなのですが。

さて現実に今の熱海は、これまでテトラと灰色の防波堤で親しめる
海はなかったのが、それなりにウォーターフロントの開発が完成
しつつあり、鉄道交通の便の良さから、リゾートマンション・セカンド
マンション・老後人生マンションが続々出現しています。
熱海市の固定資産税都市計画税等は粛々と増加の一途です。

私は約15年程前に熱海ビジョンとしてリゾートオフィス構想を
提案したのですが、その当時は時期早々でした。
飛躍的なIT時代の発展と共に、企業のある部門を熱海の地に
迎い入れ、そこでITを駆使したクリエイティブな仕事をしてもらう。
素晴らしい住勤遊の出来る地として、この熱海の価値を高める
このような方向を皆で再度考えて行きたいと思っています。

現実的にも、小規模でも付加価値の高い人達が今熱海を目指して
集まって来ている現象をもっと大事に迎え入れ、大きくしていく
ことは地味なようでも大きな効果をもたらすような直感がします。

私の同年の友人が最近熱海のマンションを買い、東京の自宅は
子供に譲った(といってもただではなかったようですが)そうです。
曰く、新幹線で全国に繋がっているし、東京都内に1時間以内
で、温泉があって山があって海があって。こんなところほかに
ないよ、それにきれいな病院もあるし。
入院するのが楽しみだといっていました。

長くなって申し訳ありません。

コメントありがとうございました。

「ITを駆使したクリエイティブな仕事をしてもらう」
私も、これが今後の熱海の進んでいく道のひとつの
ような気がします。

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